非破壊検査による
鋼製防護柵の根入れ長測定



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鋼製防護柵の根入れ測定における非破壊検査
鋼製防護柵の根入測定における非破壊試験とは、超音波による根入深さを測定する検査技術のことです。
当社は、測定装置(NST-2)を使ってガードレール支柱や道路標識柱、防護柵支柱、照明柱等に超音波センサーから管に振動を発し、振動が管の端面で反射してセンサーに戻ってくる時間に管の音速を掛けることにより根入れの深さを測定します。 -
国土交通省 通達・東日本道路株式会社 要領より
平成22年3月に国土交通省が定めた鋼製防護柵(土中埋め込み式)の出来形管理に弾性波による非破壊検査が適用されました。
平成28年8月に東日本高速道路株式会社より
防護柵施工管理要領に防護柵設置工の施工における出来形確保対策についても記載。 -
測定機器『NST-2』
根入れ深さ測定装置『NST-2』
NST-2は、SWR株式会社と日進工業株式会社が共同で開発した測定装置です。
超音波を用いて目に見えない埋設部分の根入れ深さを測定します。新技術としてNETISに登録済みです。
登録番号:KT-060039-V※NETISとは国土交通省の新技術提供システム
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測定原理
・超音波センサから超音波(表面SH波)を送信
・支柱端面で反射した超音波をセンサで受信
・センサから支柱端面までの往復時間から距離を算出
・地上部長さ(H)を入力し、支柱全長を算出■L=(V×T/2)-A
- センサ位置
- :A(m)
- 根入れ深さ
- :L(m)
- 発振~受信時間
- :T(Sec)
- 超音波伝搬速度
- :V(m/Sec)
■全長=H+L
- 地上部長さ
- :H(m)
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測定方法
- 音速のキャリブレーション
支柱の超音波伝搬速度を測定します。
①センサを上に向けて、支柱上端面までの距離を測定する。
②コンベックス(スケール)などで、距離を実測する。
③測定値と実測値を用いて、支柱の音速を決定する。
キャリブレーションは、同種の支柱で1回だけ行います。 - 地上部長さを測定する
- センサに接触媒質を塗る。
- センサを支柱に付着する
取り付け高さは、地表から250mmが望ましい。 - 測定を開始する
支柱端面からの反射波を確認し、根入れ深さを測定する。 - データ保存
測定データをSDカードに保存する。 - 報告書作成
データ整理プログラムで報告書を作成する。
報告書例▼(報告書はデータ整理プログラムで作成します)
- 音速のキャリブレーション
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鋼製防護柵の根入れ長測定技術者
NST-2、JTM-10を使用して根入れ長を測定する場合、日本建設機械化協会施工技術総合研究所による技術講習及び技術試験合格者のみが測定を行うことができます。 当社は弾性波診断技術協会(EITAC)の会員でもあり、測定技術者は7名おります。
【新名神高速道路 菰野舗装工事】
キャリブレーション立会い
根入れ確認立会い