長野市は、善光寺の門前町として発展した歴史ある都市でありながら、豊かな自然環境と現代的な都市機能が調和した魅力的な住環境を提供しています。
北陸新幹線の開通により東京から最短80分でアクセス可能となり、移住先としても注目を集めています。
市域は東西36.5km、南北41.7kmと広大で、標高差が約650mもあるため、地域によって住環境や価格帯が大きく異なるのが特徴です。
本記事では、長野市での注文住宅建築を検討している方に向けて、住みやすさや魅力から土地価格の相場、建築費用、総費用の目安まで、住宅取得に必要な情報を網羅的に解説します。
特に長野市特有の地理的条件として、標高差による8倍もの価格格差や豪雪地帯指定の影響、寒冷地仕様による建築費への影響など、他の地方都市では見られない特殊性についても詳しく分析しています。
また、充実した子育て・教育環境、医療アクセスの良さ、各種住宅支援制度の活用方法、費用を抑えるための具体的な選択肢なども含め、長野市での理想の住まいづくりを実現するための実践的な情報をお届けします。
長野市の住みやすさ・魅力

長野市は長野県の県庁所在地として、自然と都市機能が調和した住環境が魅力の都市です。
北陸新幹線の開通により、東京から最短約80分でアクセスできる交通の利便性を備えています。
市の中心部には善光寺を核とした歴史的な町並みが広がり、周辺には戸隠高原や飯綱高原などの豊かな自然環境が存在します。
長野市の人口は約36万人で、長野県内最大の都市です。
市域は東西36.5km、南北41.7kmと広大で、標高差も大きいため、地域によって気候や住環境が異なります。
特に冬季は内陸性気候の特徴が顕著で、寒暖差が大きいのが特徴です。
長野市の魅力は何と言っても四季折々の自然環境です。
春は桜やリンゴの花、夏は涼しい高原気候、秋は鮮やかな紅葉、冬は雪景色と温泉を楽しめます。
また、1998年に開催された長野オリンピックのレガシーとして、スポーツ施設も充実しています。
食文化も豊かで、「おやき」や「野沢菜漬け」「戸隠そば」などの郷土料理、りんごや巨峰などの果物が有名です。
特に長野市北部の豊野地区は「アップルライン」と呼ばれるりんごの名産地として知られています。
<データ引用元>
長野市の人口統計資料
https://www.city.nagano.nagano.jp/n041000/contents/p004123.html
長野市の概要
https://www.city.nagano.nagano.jp/documents/1921/56149.pdf
長野市の子育て・教育環境
長野市は子育て・教育環境が整った都市として、移住先にも選ばれています。
市内には公立小学校が52校、中学校が23校あり、各地域に教育機関が整備されています。
長野市教育委員会の資料によると、市立小中学校の児童・生徒一人当たりの教育費は全国平均を上回っており、教育環境の充実に力を入れています。
医療面では、長野市民病院や長野赤十字病院などの総合病院があり、小児科や産婦人科も充実しています。
市内の病院数は23施設、診療所は243施設と、医療アクセスも良好です。
長野市独自の子育て支援策としては、「ながの子育て家庭優待パスポート事業」があります。
これは協賛店舗でサービスや割引を受けられる制度で、子育て世帯の経済的負担軽減に役立っています。
また、「長野市若者・子育て世帯移住促進家賃支援事業補助金」のような住宅関連の支援制度も充実しています。
教育環境の特徴として、長野市は自然体験学習が盛んです。
学校教育でも、豊かな自然環境を活かした体験型学習が取り入れられています。
また、信州大学工学部をはじめとする高等教育機関もあり、進学環境も整っています。
子育て世帯にとって嬉しいのは、長野市の住宅費が都市部と比較して安価な点です。
広々とした住環境で子育てができるため、ファミリー層の移住者も増加傾向にあります。
<データ引用元>
長野市立小・中・高等学校一覧
https://www.city.nagano.nagano.jp/n601000/contents/p001572.html
地域医療情報システム
https://jmap.jp/cities/detail/city/20201
長野市の土地価格相場と分析

長野市の土地価格を2つの視点から分析し、JR長野駅までの距離による価格傾向をご紹介します。
弊社の取引実績を元にした土地価格相場と全体の土地価格相場
| JR長野駅までの徒歩時間 | 平均坪単価 (弊社の取引データ) | 平均坪単価 (国土交通省のデータ) |
|---|---|---|
| 30分以内 | 約350,000円 | 295,563円 |
| 30分~60分 | 約300,000円 | 232,190円 |
| 1時間~1時間半 | 約200,000円 ~ 約250,000円 | 105,415円 |
上記の表は、JR長野駅までの徒歩時間を3つに区切り、それぞれの坪単価を出したものです。
表内の平均坪単価(弊社取引データ)は、弊社で過去にお取り引きをしたお客様の土地価格を元にした数値であり、一方、平均坪単価(国土交通省のデータ)は、国土交通省が運営する「不動産ライブラリ」のデータを元にした数値です。
表の数字を見ると、どの徒歩時間区分であっても弊社の取引データの方が1.1〜2倍程高い坪単価であることがわかります。
これは、弊社が取引する宅地は、住宅用の土地の中でも比較的立地の良い場所が選ばれる傾向にあるためです。
しかし、国土交通省のデータは、実際に不動産取引を行った方々へのアンケート調査により全国の取引価格情報を収集・公開しているため、交通アクセスや接道条件の悪い土地、個人間での売買、形状の悪い土地なども幅広く含まれており、弊社の取引データと比較して価格が低くなっています。
これら長野駅までの徒歩時間別の坪単価を踏まえ、長野市の土地価格について詳しく分析していきますが、弊社の取引データは立地条件の良い土地に偏るため、市場全体の傾向を把握するには適していません。
そこで、より客観的で標準化された視点から長野市の土地価格動向を分析するため、ここからは国土交通省のデータを基準として解説していきます。
改めて表の数字をみてみると、
一般的に徒歩時間と価格の間に一定の関係が見られますが、長野市のデータにはこのエリア特有の傾向が見受けられます。
具体的には、30分以内と30分~60分の価格差は約27%となっており、駅距離による価格差は存在するものの、大都市圏ほど顕著ではありません。
ただし、興味深いことに、1時間以上の距離になると価格が大幅に下落します。
これは長野市の不動産市場において、駅からの距離に加えて「地域の性質」が大きな影響を与えていることを示しています。
長野市の土地価格に影響を与える特徴的な要因
長野市の土地価格は地域によって大きく異なり、価格に影響を与える主な要因は以下の通りです。
- 交通アクセス:長野駅や篠ノ井駅などの主要駅からの距離が最も大きな要因です。
- 豪雪地域:積雪量が多い地域ほど価格が安い傾向にあります。
- 商業施設へのアクセス:日常の買い物施設が近いエリアは人気があります。
- 学校区:人気校区内の土地は割高となる傾向があります。
- 自然災害リスク:土砂災害警戒区域や浸水想定区域内は価格が抑えられています
特に長野市では、駅からの距離に加えて「積雪量」が土地価格に影響を与える特殊要因となっています。
市の北部山間地域は特別豪雪地帯に指定されており、除雪の手間や費用が考慮されるため、同じ駅距離でも価格が抑えられる傾向があります。

長野市のエリア別土地価格
長野市では地域性質による価格差が極めて顕著です。
エリア別の坪単価比較表
| エリア | 地区 | 平均坪単価 (弊社の取引データ) | 平均坪単価 (国土交通省のデータ) |
|---|---|---|---|
| 市街地・中心部 | 栗田・鶴賀・中御所・七瀬・南長野・東鶴賀町 | ー | 419,714円 |
| 郊外住宅地 | 川中島町・青木島町・篠ノ井・稲里町・松代町・安茂里 | 約280,000円 | 141,698円 |
| 田園・農村地 | 豊野・信更 | 約100,000円 | 94,807円 |
| 山間・高原地帯 | 戸隠・鬼無里・大岡・中条 | 約8,000円 | 6,770円 |
上記の比較表で明らかなように、市街地・中心部(419,714円)と山間・高原地帯(6,770円)では約60倍もの価格差が生じています。
通常、都市部から離れると坪単価は安くなりますが、これほどの価格差は、上述の通り、戸隠・鬼無里が特別豪雪地帯に指定されていることや、都市部へのアクセスが制限されている影響が出ていると考えられます。
都市部と山間部の駅距離と価格の関係性の違い
長野市では、都市部と山間部で駅距離と土地価格の関係性に違いが見られます。
都市部(長野駅、権堂駅周辺など)では、駅から徒歩10分圏内(約800m)と20分圏内(約1.6km)で坪単価に約20〜30%の差が生じています。
一方、山間部や郊外エリアでは駅距離の影響は比較的小さく、むしろ道路アクセスの良さや生活利便施設へのアクセスが重視される傾向があります。
また、長野市では自家用車の保有率が高く(約1.7台/世帯、全国平均約1台/世帯)、公共交通機関への依存度が低いという点からも、都心部を除いて駅距離よりも道路アクセスが重視される傾向があると考えられます。
これは大都市圏と比較すると駅距離の影響が小さいことを示しています。
このように長野市特有の不動産市場特性は、広大な市域(東西約36.5km、南北約41.7km)と豪雪地帯指定による気候条件の違い、そして自家用車への依存度が高い交通体系によって形成されています。
長野市での土地購入を検討する際は、駅からの距離だけでなく、積雪量・地域の性質(都市部・住宅地・田園地帯)といった長野市特有の要素を総合的に考慮することが重要です。
<データ引用元>
長野市の概要
https://www.city.nagano.nagano.jp/documents/1921/56149.pdf
自家用乗用車(登録者と軽自動車)の世帯当たり普及台数
https://www.airia.or.jp/publish/file/v19mrm0000000nk7-att/kenbetsu2024.pdf
不動産情報ライブラリ
https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices/
長野県 市町村別自動車保有台数
https://wwwtb.mlit.go.jp/hokushin/nagano/pdf/reiwa4nendohoyuusyaryousuu.pdf

長野市の注文住宅の建築費相場

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」(2023年度)を基に、長野県の注文住宅建築費を他地域と比較すると、以下のような特徴が見られます。
| 地域 | 平均住宅面積 | 平均建設費 | 平均建設費坪単価 |
|---|---|---|---|
| 長野県 | 114.8㎡(34.78坪) | 3,949万円 | 113.5万円 |
| 首都圏 | 120.4㎡(36.42坪) | 4,190万円 | 115.0万円 |
| 全国 | 119.5㎡(36.14坪) | 3,861万円 | 106.8万円 |
フラット35とは住宅金融支援機構が提供する長期固定金利住宅ローンです。
一定の技術基準を満たす住宅が融資対象となり、比較的品質の高い住宅に偏る傾向があるため、実際の相場よりもやや高い水準となっています。
長野県の建築相場の特徴
上記の表から、長野県の建築費は全国平均より高く、首都圏とほぼ同水準であることが分かります。
長野県の平均建設費坪単価113.5万円は、全国平均106.8万円を約6.3%上回っており、平均住宅面積(114.8㎡)は首都圏(120.4㎡)より小さいにも関わらず、坪単価は首都圏(115.0万円)とほぼ同等となっています。
これは長野県特有の高断熱・高気密仕様や豪雪対策による建築コストの高さを示していると考えられます。
ただし、本データは注文住宅全体のデータであるため木造以外の鉄骨造などのデータが入ってしまっていたり、そもそもフラット35利用者の住宅は比較的高品質・高価格帯に偏る傾向があるため、実際の市場平均はこれよりやや低いです。
実際に弊社の施工実績だと、長野市内で木造の場合80-100万円程に収まるケースがほとんどです。
構造による建築費用の違い
長野市における住宅構造別の建築費用相場は以下の通りです。
木造住宅
- 坪単価:80万~100万円
- 特徴:長野県は県産材の活用を推進しており、地元の木材を使った住宅建築が盛んです。「信州健康ゼロエネ住宅」などの県の支援制度もあり、高断熱・高気密の木造住宅が多く建てられています。
- メリット:断熱性能が高く、寒冷地に適しています。また、地元工務店の得意とする工法で、地域の気候に合った設計が可能です。
鉄骨造
- 坪単価:90万〜120万円
- 特徴:大手ハウスメーカーを中心に提供されています。
- 木造と比較して15〜20%程高くなる傾向があります。
- メリット:耐久性・耐震性に優れ、大空間の確保が容易です。雪の重みにも強い特徴があります。
最近は木造でも高断熱・高気密の性能を持つ住宅が増えており、特に「信州健康ゼロエネ住宅」などの基準を満たす住宅は補助金の対象となるため、初期投資は高くても長期的にはメリットがあります。
建築費用の高騰要因と今後の見通し
ここ数年、長野市を含む全国的に建築費用は上昇傾向にあります。その主な要因は以下の通りです。
- 原材料費の高騰:木材価格は2020年以降の「ウッドショック」の影響で高騰し、2025年現在も高い水準が続いています。特に長野県は木造住宅が多いため、この影響を大きく受けています。
- 人件費の上昇:建設業界の人手不足は慢性的な問題となっており、職人の高齢化と若手不足から人件費が上昇しています。
- 設備の高度化:断熱性能や省エネ性能の向上、スマートホーム化など、住宅設備の高度化に伴うコスト増加も要因です。
- 建築基準の厳格化:2025年から全面施行される改正建築物省エネ法により、すべての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられ、これに伴う追加コストが発生しています。
今後の見通しとしては、原材料の供給不足は徐々に改善される可能性がありますが、人手不足や設備の高度化による費用増加傾向は続くと予想されます。
特に長野市では、2025年以降も高断熱・高気密住宅の需要が高まると予測されており、標準的な住宅と高性能住宅の価格差が広がる可能性があります。
建築費用を抑えるポイント
長野市で注文住宅の建築費用を抑えるためのポイントは以下の通りです
- 適切な延床面積の設定:必要以上に広い家を建てないことが最も効果的です。長野市の一般的な4人家族の住宅は30〜35坪程が多く、この範囲内で効率的な間取りを検討しましょう。
- シンプルな形状の採用:凹凸の少ない四角形や長方形の住宅は、複雑な形状の住宅に比べて建築コストを抑えられます。特に屋根形状は、切妻や寄棟など単純な形状がコスト削減につながります。
- 地元工務店の活用:大手ハウスメーカーに比べて、地元の工務店は間接費が少なく、同じ品質でも10〜20%程安くなる傾向があります。長野市内には実績のある工務店が多数あります。
- 補助金・助成金の活用:長野県の「信州健康ゼロエネ住宅助成金」や「克雪住宅普及促進事業補助金」、国の「子育てグリーン住宅支援事業」などを活用することで、初期費用を抑えられます。
- 標準仕様の活用:オプションや特注品を極力減らし、建築会社の標準仕様を採用することで、大幅なコスト削減が可能です。
実際に、これらのポイントを押さえることで、同じ延床面積でも500〜800万円程の費用差が生じることがあります。
ただし、断熱性能や耐雪性能など、長野の気候に適した基本性能は確保することが長期的には重要です。

土地と建物の総予算バランス
注文住宅を建てる際の土地と建物の適切な予算配分は、一般的に「土地:建物=3:7〜4:6」と言われています。
これを長野市に当てはめると、以下のようなバランスが目安となります。
土地費用:900〜1,200万円(30〜40%)
建物費用:1,800〜2,100万円(60〜70%)
土地費用:1,600〜2,000万円(30〜40%)
建物費用:3,000〜3,400万円(60〜70%)
ただし、長野市の場合、エリアによって土地価格の差が大きいため、この比率は変動します。
中心部では土地の割合が高くなり、郊外では建物により多くの予算を割けることが特徴です。
建物の品質を確保するためには、総予算の60%以上を建物に配分することが望ましいとされています。
土地に予算を使いすぎると、建物の品質や性能が犠牲になるリスクがあります。
特に長野市では、冬季の寒さ対策や雪対策のための性能確保が重要であり、これらの性能を犠牲にすると住み心地だけでなく、将来的な光熱費や修繕費にも影響します。
長期的な視点で総予算バランスを考えることが大切です。
<データ引用元>
克雪住宅普及促進事業
https://www.pref.nagano.lg.jp/kenchiku/kurashi/sumai/shien/kokusetsu.html
子育てグリーン住宅支援事業
https://kosodate-green.mlit.go.jp/
人手不足に対する長野県企業の動向調査(2024年10月)
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241205-hitodebusoku-nagano/
長野県の建設産業における就業促進・働き方改革https://www.pref.nagano.lg.jp/gijukan/shugyohataraki.html
国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001519931.pdf
信州健康ゼロエネ住宅助成金
https://www.pref.nagano.lg.jp/kenchiku/kenkozeroene/joseikin.html
フラット35利用者調査
https://www.jhf.go.jp/about/research/loan_flat35.html
長野市での土地購入と建築を合わせた総費用目安
長野市での総費用シミュレーション
長野市での土地購入と注文住宅建築を合わせた総費用のシミュレーションを、代表的なケースで紹介します。
土地価格:400,000円/ × 50坪 = 約2,000万円
建築費用:900,000円/ × 35坪 = 約3,150万円
木造2階建て、4LDK
外構工事:約300万円
諸費用:約150万円
総費用:約5,600万円
土地価格:200,000円/ × 70坪 = 約1,400万円
建築費用:900,000円/ × 33坪 = 約2,970万円
木造2階建て、4LDK
外構工事:約180万円
諸費用:約250万円
総費用:約4,800万円
土地価格:200,000円/ × 45坪 = 約900万円
建築費用:900,000円/ × 25坪 = 約2,250万円
木造平屋、2LDK
外構工事:約150万円
諸費用:約200万円
総費用:約3,500万円
これらのシミュレーションから分かるように、エリア選択と建物規模によって総費用には約1,000万円以上の差が生じます。
特に土地価格はエリアによる差が大きく、建物の坪単価は高性能住宅ほど高くなる傾向があります。
総費用に含まれないその他の費用
注文住宅の建築時には、一般的な建築費用や土地代以外にも様々な費用が発生します。
見落としがちな費用として以下のものがあります。
- 引越し費用: 約10〜30万円(距離や荷物量による)
- 家具・家電購入費: 約100〜300万円(新規購入の場合)
- カーテン・ブラインド: 約30〜50万円(全室分)
- 初期清掃費: 約5〜10万円
- 仮住まい費用: 必要な場合、月5〜10万円×数ヶ月
- 火災保険・地震保険: 年間約5〜15万円(35年で約175〜525万円)
- アフターメンテナンス費用: 10年で約100〜200万円(外壁塗装等)
特に長野市の場合、冬季の除雪費用(自前で行わない場合)や、断熱性能によって大きく変わる光熱費なども考慮する必要があります。
断熱性能の高い住宅では、冬季の暖房費が一般住宅に比べて30〜50%削減できるというデータもあります。
また、固定資産税も忘れてはならない費用です。
長野市の住宅用地の場合、評価額の1.4%が標準税率ですが、小規模住宅用地(200㎡以下)は6分の1に軽減されます。
新築住宅は最初の3年間(長期優良住宅は5年間)、建物部分の固定資産税が2分の1に軽減される制度もあります。
総費用のバランスと資金計画
注文住宅建築のための資金計画を立てる際は、以下のポイントに注意が必要です。
- 頭金の準備:住宅金融支援機構の調査によると、長野県の注文住宅購入者の平均頭金は約900万円(購入価格の約20%)です。無理のない返済計画のためには、総費用の20%以上の頭金準備が望ましいとされています。
- 月々の返済負担:年収の25%以内に抑えることが推奨されています。長野市の世帯年収中央値は約530万円(2023年)であり、この場合、月々の返済額は約11万円が目安となります。
- 諸費用の準備:総費用の5〜7%程を諸費用として別途準備することが必要です。具体的には、土地購入時の仲介手数料や登記費用、ローン事務手数料、不動産取得税などが含まれます。
- 予備費の確保:想定外の費用に対応するため、総費用の3〜5%程の予備費を確保することが望ましいです。
- 住宅ローンの選択:2024年の住宅ローン金利は、変動金利で0.4〜0.7%、固定金利(10年)で1.0〜1.5%、全期間固定で1.5〜2.0%程です。長野市内の金融機関では、長野信用金庫や八十二銀行などが地域密着型の住宅ローン商品を提供しています。
総費用と資金計画のバランスを取るためには、将来のライフプランも考慮することが重要です。
特に子育て世帯は教育費の増加、共働き世帯は将来の収入変動なども視野に入れた計画が必要です。
<データ引用元>
不動産情報ライブラリ
https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices
まとめ
長野市は豊かな自然環境と都市機能が調和した住みやすい都市であり、四季折々の魅力と高い生活品質を提供しています。
子育て・教育環境も充実しており、移住先としても人気が高まっています。
土地価格は地域によって大きく異なり、中心部と郊外・山間部で2倍以上の価格差があります。
特に積雪量や標高差が土地価格に影響を与える特殊要因となっています。
注文住宅の建築費相場は、木造で坪単価約80〜100万円、鉄骨造で約90〜120万円となっています。
近年は原材料費や人件費の高騰により建築費用は上昇傾向にありますが、適切な延床面積の設定やシンプルな形状の採用、地元工務店の活用などにより費用を抑えることが可能です。
土地購入と注文住宅建築を合わせた総費用は、エリアや建物規模にもよりますが、一般的に3,000万円〜4,500万円程が目安となります。
資金計画においては、頭金の準備や月々の返済負担、諸費用や予備費の確保などに注意が必要です。
長野市での住宅建築を成功させるためには、地域特性や気候条件を十分に理解し、それに適した住宅計画を立てることが重要です。
特に冬季の寒さ対策や雪対策は必須であり、初期費用は高くても長期的には住み心地や維持費に大きく影響します。
補助金や支援制度を活用しながら、長期的な視点で快適な住まいづくりを目指しましょう。

